今回はHiFiGo様よりご提供いただきました、【Binary 1900】のバランス接続のレビューとなります🎧

エージング100時間後の個人的評価となります。
『Binary Acoustics』は2017年設立の中国の新興オーディオブランド。
『Binary Acoustics』からは過去に『Gizaudio×Binary Chopin(3BA+1DD)』『Dynaquattro(4DD)』『EP321 MEMS(3BA+2DD+1MEMS)』を発売し、どれも個性の強いIEMで高い評価を得ています。



免責事項:
本レビューではレビューサンプルとしてHiFiGo様より製品をご提供いただきました。
本レビューに対して金銭のやりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響される事はありません。
以下の記載内容は個人的評価と製品の紹介となります。
🟦仕様
🔸ドライバー構成:1DD(10㎜)+パッシブラジエーター(6㎜)+4BA
🔸インピーダンス:10Ω@1kHz
🔸周波数特性:8Hz〜40kHz
🔸音圧感度:124dB/Vrms@1kHz
🔸コネクター:0.78mm/2pin(イヤホン側はフラット)


🟦付属品
🔸布製キャリーケース
🔸ケーブル(銀メッキ無酸素銅)
🔸イヤーピース2種類(シリコン製 各 S/M/Lサイズ)
🔸プラグ(購入時3.5㎜シングルエンド又は4.4㎜バランスを選択可能)

🟦外観
316ステンレススチールを採用したフェイスプレートは、抽象的な幾何学模様のラインで構成されています。
そのパターンは、大海原を育大型客船の航跡を思わせると同時に、都市の街路、ピアノの鍵盤、そして音楽のリズムが織りなす風景のようでもあります。
単一の方向に流れるのではなく、自由自在に伸び、互いに交差するラインの数々は『1900』の即興演奏を彷彿とさせます。
そこに決まった道筋こそありませんが、独自の秩序とリズムが常に保たれているのです。
パターンの中に組み込まれた『1900』の文字は、単なる製品名にとどまりません。
それは、音楽と海との間にその名を刻まれた、類まれな才能を持つピアニストの名を象徴しています。
シルバーとダークな色調が織りなす鮮烈なコントラストは、ヴィンテージの趣と神秘性、そして現代性を併せ持つ独特の個性を生み出し、『1900』の自由奔放で型にとらわれない性格を映し出しています。

と、『1900』のフェイスプレートには、海のように深~い意味が込められています。
参考に同社の『EP321 MEMS(2DD+3BA+1MEMS)』と大きさ・厚みを比べてみました。
写真左『1900』右『EP321』


筐体サイズはやや大きめですが、耳道に沿った曲線設計により、フィット感は良好です。
重量はFPがステンレスの為、多少重みがありますが(片側約8.7g)装着時は重たさを感じません。
ベント孔はフェイスプレート下側に1ヶ所。

装着感 ーーー〇ー(4.6)
🟦試聴環境
DAP:SONY NW-WM1AM2
IC:k's Audio Works Ark Genesis IC V3
DAC/AMP:MUSE HiFi M5 Ultra / Utsusemi Works SOUND TIGER Pure
Cable:付属ケーブル・NICEHCK Engr.00
イヤーピース:付属イヤーピース

〈リファレンス曲〉(順不同)
・米津 玄師:KICK BACK
・coldrain:MAYDAY
・10-FEET:第ゼロ感
・Uru:心得
・King Gnu:TWILIGHT!!!
・米津 玄師&宇多田ヒカル:JANE DOE
・SOUL’d OUT:Magenta Magenta
・SawanoHiroyuki[nZk]:PROVANT(feat.Jean-Ken Johnny & TAKUMA)
・YUJI OHNO TRIO:Theme From Lupin Ⅲルパン三世のテーマ
・久石 譲&ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団:The Legend of the Wind
・久石 譲アンサンブル:DEAD Suite[愛の歌]
🟦サウンドインプレッション(100時間エージング・音量50)
低音域
DDに低域にパッシブラジエーターを加えた事により、深みがあり主張しすぎない上品な低域になっています。
サブベースの伸びが良く、ホールに響くような重厚さを自然に感じられます。
量感はやや控えめで、中低域を下支えするような弾力ある質感です。
スピード感があり、タイトで機敏な鳴りです。
箱出し時はやや粗さを感じましたが、30~40時間程のエージングで安定しました。
中音域
透明感があり、自然で明瞭なサウンド。
ボーカル位置は前傾向で、息遣いやニュアンスが丁寧に表現されています。
楽器の定位と分離も優秀で、ピアノや弦楽器の響きが魅力的に広がります。
やや温かみがありますが、ニュートラル寄り。
高音域
詳細で煌めきがあり、エネルギッシュの中に滑らかさも感じます。
金属楽器の空気感やディテールが豊富ですが、刺さりや疲労感はありません。
分析的な解像度というより、全体の調和を重視した印象。
バランスがとても良く、抜け感も良好です。
音場・分離
全体的に広めで奥行きもあり、空気感というよりスケール感が優秀に感じました。
響きが立体的で、オーケストラでは静から動へのコントラストが美しく優秀です。
楽器の定位も正確で、複雑な楽曲でもごちゃつく事はありません。
【音質の評価】
低音 ーーー〇ー(4.8)
中音 ーーー〇ー(4.8)
高音 ーーー〇ー(4.6)
空間 ーーー〇ー(4.7)
【音の傾向】
低域 ー〇ーーー 高域
狭い ーーーー〇 広い
繊細 ー〇ーーー 迫力
柔 ーー〇ーー 硬
寒 ーー○ーー 暖
※同価格帯の有線イヤホンを基準とした個人的評価となります。
【まとめ】
映画『The Legend of 1900』の天才ピアニストにちなんで命名されています。
Binaryがこれまで追求してきた「感情豊かで音楽的な表現」と「現代的でダイナミックなインパクト」を融合させたチューニングになっています。
パッシブラジエーターを搭載する事により、DDの低域を量ではなく質と重みで補っている印象です。
4つのBAは主に中高域を担当し、滑らかで分離の優れた表現を奏でてくれます。
低音や高音、音場の物足りなさはエージングやリケーブルで解消される事があります。
付属ケーブルでも十分な音質ですが、リケーブルやイヤーピース等の変更で音質や空間表現の変化も楽しめます。
インピーダンスが低く感度が高い為、スマートフォン等でも十分に駆動可能ですが、ポタアン等を使用したほうが『1900』のポテンシャルを発揮する事が出来ます。

手持ちリケーブルの相性としては、『NICEHCK Engr.002(6N純銀線)』が個人的には気に入りました。

『NICEHCK Engr.002』・・・低音域はパッシブラジエーターによる深みや弾力はそのままに、ボーカルや楽器の輪郭がややシャープになり、明瞭度が増します。
温かみがやや薄れ、若干ドライ寄りな変化を感じました。
高域はよりクリアで伸びやかになり、空気感・ディテールが向上し、『1900』本来の明るくエネルギッシュな高域がさらに強調されます。
特に解像度が上がり、より分析的で煌めきのあるサウンドになりました。
気になるところは、プラグが3.5㎜・4.4㎜のモジュラータイプではないところでしょうか。
マニアの方については、リケーブルするからどちらでも良いかもしれませんが、初心者の方はやはりシングルエンドとバランスの違いを、なるべくお金を掛けずに聴いてみたいのではないでしょうか。
さて【Binary 1900】の感想でしたがいかがでしたでしょうか。
本機が発表された時は、中高域~高域メインのIEMなのかなと勝手に想像していましたが、
パッシブラジエーター搭載という事で低域~中低域メインのIEMだった事にまず驚きました。
公式のコンセプト通り「生き生きとして感情豊か」で、洗練され軽やかでバランスの良いサウンドです。
極端に派手ではなく、軽やかで自然、没入感のあるバランスに仕上がっています。

お勧めのジャンルは、J-POP・オーケストラ・ジャズ・アニソン等幅広い楽曲で楽しめます。
特に生楽器やスケール感を活かした楽曲に向いています。
最後にこのような機会を頂きました、HiFiGo様に感謝致します。
以上になります。
長文失礼しました。
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